アロマテラピー&ハーブの歴史

人が植物の効能効果を日常生活に利用してきた歴史は、はるか昔、紀元前までさかのぼります。

その歴史をたどると、アロマテラピーハーブが現代社会の中で、どれほど有意義に役立つものなのかが見えてきます。

紀元前

植物は宗教儀式をはじめ、香料や薬としてすでに利用されていました。

香りが日常生活の中で利用されていたことは、紀元前3000年ごろから記録に残っています。

古代では、香りは神との交信手段として考えられていたようで、宗教儀式などで香木や樹脂などがたかれていました。

古代エジプトではミイラをつくる際、腐敗を防ぐためにシダーウッドやミルラなどが用いられており、そのほかに薬や化粧品としても植物が利用されていました。

パピルス文書には、オレガノ、コリアンダー、フランキンセンスなどの植物が香料として使われていたという記載があり、アロエなど約700種類のハーブについても記述されています。

絶世の美女として知られるクレオパトラはバラの花を愛し、入浴時にバラの花を浮かべたり、香水に使ったという有名な逸話もあります。

また、紀元前1000年ごろにまとめられたアーユルヴェーダ(古代インドの伝統医学)の書物「リグ・ヴェーダ」には約1000種類の薬用植物が記載されています。

紀元前400年ごろには、医学の祖と呼ばれる古代ギリシャの医師ヒポクラテスが、約400種類ものハーブの処方を含む「ヒポクラテス全集」をまとめ、その中で芳香浴の効果についても触れられています。

紀元後

植物に関する様々な書物が著され、後世に受け継がれています。

新約聖書の中のイエス・キリストが誕生するくだりには、現在も精油として使用されている植物、フランキンセンス、ミルラが登場しています。
東方の三賢人が黄金とともにこれらを捧げたという有名なお話です。

そして、50年~70年頃にローマ帝国の軍医として働いていたディスオスコリデスは、広く旅しながら薬物を研究し、「マテリア・メディカ(薬物誌)」を執筆しました。
これには約600種類の植物が記載され、16世紀までヨーロッパではお手本的な存在として「マテリア・メディカ」は広く利用されてきました。

また古代ローマの博物誌家であったプリニウスは、77年に全37巻からなる「博物誌」を著しています。
これはとても大規模な自然誌で今もなお、読み継がれています。

そして東洋の薬草学書として有名なのが「神農本草経」です。
中国では薬物に関する本のことを本草書と呼び、最古のものは2~3世紀の漢の時代にまとめられています。



中世

十字軍によって東西交流が活発化、ハーブやスパイスがヨーロッパへ伝わります。

10世紀になると、水蒸気の蒸留法がペルシャの医師イブン・シーナによって確立されます。

精油の蒸留は錬金術の中で完成されたものです。
医学者としても名高い彼は、蒸留法を確立すると同時にさまざまな植物を治療に応用します。

いぶん・シーナによる医学書「医学典範(カノン)」は、17世紀まで医学大学の教科書に使われていたほどの古典です。
そして、これがアロマテラピーの原型となるのです。

その後、11世紀になると十字軍遠征という歴史的な出来事が起こり、この十字軍が東西を行きかうことにより東西文化の交流が起こり、ハーブや薬草、医学、そして精油の蒸留法がヨーロッパに伝えられます。

さらに15世紀から17世紀の大航海時代には、ヨーロッパと新大陸、そして東洋との交流がさらに活発になり、多くのハーブやスパイスがヨーロッパへと持ち込まれました。

そしてこの頃、活版印刷技術の発明によって、庶民までさまざまな知識が広まるようになりました。

16世紀には、ジョン・ジェラード、ジョン・パーキンソン、ニコラス・カルペッパーなど、歴史に名を残すハーバリストたちが活躍し、たくさんの書物が残されました。

近代

近代医学の台頭とアロマテラピーという言葉の誕生

19世紀のはじめには、その植物から有効成分のみを分離する技術が可能になったことをきっかけに、薬が化学的に合成されるようになるのです。

そして、医学の中心は医薬品を使う近代医学の時代へと進み、結果的に自然治療は衰退、抑圧されていきます。

その一方、1931年ごろにはフランス人化学者ルネ・モーリス・ガットフォセによって「アロマテラピー」という言葉が誕生します。
化学実験中にやけどを負ったガットフォセは、ラベンダーの精油を使ってみたところ、見事に回復するという経験から、精油とその効能の研究に没頭し、「アロマテラピー」という言葉をつくりました。

1964年には、元フランス軍の医師であったジャン・バルネ博士が、アロマテラピーを治療に役立てた内容を記した著書「ジャン・バルネ博士の植物=芳香療法」を発表します。

現代

現代社会の中で役割の重要性を増すアロマテラピーハーブ

そして現在、医薬品による副作用や近代医療の限界からか、再び自然療法が見直されています。

病気の要因のみに目を向けるのではなく、人間の体をホリスティック(全体的、包括的)に見ようとする考えも定着しつつあるようです。

それは、生活習慣病や心の問題など、現代人が抱える病気の原因が変化したのも関係しているでしょう。

病気になったあとに、薬品によってその症状を治療するだけでなく、自然治癒力を高めて病気を予防することが重視されるようになり、その中でアロマテラピーやハブは、大きな役割を果たすでしょう。

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